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現役スクールカウンセラーの子育てブログ
発達

うちの子って発達障害?【ADHD編③】

今回はADHDの治療についてお話していきます。

今回のお話でADHDに関する説明はいったん終了となりますので、ADHD編①ADHD編②と併せて読んでいただけると嬉しいです。

ADHDの治療ってどうするの?

実際にADHDと診断された場合、そもそもADHDって治るのか、ADHDにはどのような治療が行われるのか疑問に感じるママも多いかと思います。

ADHDって治るの?

残念ながら、ADHDは脳の機能障害によって起きるものなので治るというものではありません。

しかし、適切な治療によって症状を軽くして上手にコントロールできるものでもあります。

自分の症状を正しく理解し、対処の仕方を身に付けていくことにいくことによって、ADHDの症状を目立たなくさせることができます。

治療ってどうするの?

ADHDの治療は

  1. 環境調整
  2. 行動への介入
  3. 薬物療法

の3つを組み合わせて行うと非常に効果が高いと言われています。

環境調整とは

環境調整と言われてピンとくるママは少ないと思います。

具体的にどのようなことをするのかと言うと、学校の協力の下、教室での机の位置や掲示物の配置などを変えてもらいお子さんが集中しやすい環境にする物理的な介入法とお子さんが集中できそうな10分ずつに時間を区切るなどの時間的な介入法があります。

ご家庭の中でも

  • 勉強をするときは見える範囲には勉強道具以外を置かない
  • キッチンタイマーなどを使って集中する時間を区切る

のような環境調整を行っていただくと効果的です。

行動への介入

行動への介入とはいわゆる「ほめて伸ばす」のような取り組みです。

行動療法とよばれる治療法の中には、適切な行動には報酬を与えてその行動を強化させるというものがあります。

言葉だけで見ると非常に難しいもののように感じるかもしれませんが、いいなと思う行動をした時にはほめるということを意識していただくといいと思います。

また、よくない行動をした時には、もしかしたら過剰に叱っていたところもあったかもしれませんが、ADHDの治療の際には過剰に叱らずに何もしないという方が望ましいです。

いいなと思う行動をした際に、ポイントをあげてポイントが貯まったら特別なご褒美をあげるといったポイント制の導入も効果的です。

最近では、さまざまなところでご家庭でできる行動の介入方法を学ぶ「ペアレントトレーニング」と呼ばれる場が増えてきたので、そうしたところをご活用されるのもいいと思います。

薬物療法とは

環境調整や行動への介入をしてもADHD症状がなかなか改善しない場合、薬物療法をお医者さんから勧められるかもしれません。

風邪や腹痛などの病気の時と違い、ADHDの症状を抑える薬を飲ませることに抵抗を感じるママは非常に多いです。

「薬物依存になってしまうのでは?」「元気がなくなって抜け殻のようになってしまうのでは?」という風に思われるママもいるのではないでしょうか。

しかし、ADHDの薬は脳の機能の働きを助け、特性によって現れる症状を和らげることを目的に使われます。症状を和らげることで、さまざまなスキルを習得しやすくなるというのも薬を使うメリットでもあります。

また、薬はずっと飲み続けなければならないというものではありません。

薬の減量や中止は

  • 本人の状態
  • 周囲の人たちが本人の特性を理解しうまく対応できている状況

この2つが長期間持続していく中で徐々に検討していきます。

実際に薬が処方されるとなった場合、副作用などが心配なママがほとんどだと思いますので、きちんとお医者さんに副作用について説明してもらい、納得した上で薬物療法を始めていただくとよいのではないでしょうか。

おわりに

今回はADHDの治療についてお話ししました。

実際の治療はお子さんやママだけではなく、学校の先生やお医者さんなどにも協力して進めていく必要があります。

ご家庭での取り組みで悩んだり、効果が感じられなかったりした場合にはお医者さんに相談していくのもいいですが、身近なスクールカウンセラーに相談していただくのもいいと思います。

私としては、ママと相談しながらお子さんの対応について考えていくのは非常に楽しい作業でもあります。

対応の工夫によってお子さんに良い変化が見られるとママと一緒になって喜んでしまった、なんてことも数多くあります。

悩んでいるママたちに少しでも楽しんでご家庭の中で取り組んでもらえるように、このブログでは情報発信をしていきたいので次回も読んでもらえると嬉しいです。