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現役スクールカウンセラーの子育て応援ブログ
発達

【気になる!】小学生の友達関係はどんな風に成長していくの?

スクールカウンセラーの相談の中で、よくある相談の一つとして小学生の子どもの友達関係についての相談があります。

  • 「友達がいるのかどうか心配」
  • 「年齢的に一人で遊んでばかりいるのがいいのか悩む」
  • 「友達のグループに入れていないように見える」

こんな悩みの声を相談の中でよく聞きます。

子どもが成長する中で、友達との関係はとても大切な要素です。

友達と遊んだり、一緒に学んだり、時にはケンカをしたりしながら、社会性やコミュニケーション能力を身につけていきます。

でも、「うちの子、友達とうまくやっていけてるのかな?」「学校で嫌な思いをしていないかな?」と心配になることもありませんか。

子どもが友達関係で悩んでいるとき、親としてどうサポートすればいいのか、どこまで関与すればいいのか、悩む方も多いでしょう。

そこで今回は、子どもの友達関係において親ができること、そして注意したいポイントについて詳しくお話しします。

 友達関係が子どもに与える影響

子どもに友達ができることによってさまざまな影響があります。

具体的には、

友達関係が子どもに与える影響
  1. コミュニケーション力の向上
  2. 協調性と社会性の発達
  3. 自己肯定感の向上

こうした影響が考えられます。

①コミュニケーション能力の向上

友達とのやり取りを通じて、子どもは言葉の使い方や伝え方を学んでいきます。

遊びを通して自分の気持ちを表現する力が育ち、相手の気持ちを考える力も身につけられるのも大切なポイントです。

こうした経験を踏まえて、子ども達はさまざまな場面でのコミュニケーションのパターンを獲得していきます。

子どもが成長する中で、友達との関係はとても大切な要素です。友達と遊んだり、一緒に学んだり、時にはケンカをしたりしながら、社会性やコミュニケーション能力を身につけていきます。

②協調性と社会性の発達

友達と共に過ごすことで、子どもはルールを守る大切さや、他者の意見を尊重することを学んでいきます。

  • 鬼ごっこ
  • ドッジボール
  • ドロケイ
  • フルーツバスケット

こうした集団での遊びはルールを理解し、守ることで楽しく遊べるものです。

時にはチームで協力する必要もあるので、協調性も養われていきます。

こうした遊びを通して友達との関係を築く中で、社会で必要なスキルを実践的に身につけます。

③ 自己肯定感の向上

友達に認められることで、子どもは自分の存在価値を感じ、自己肯定感が育まれます。

友達との交流を通じて、「自分は必要とされている」「仲間がいる」と実感できると、自信を持ちやすくなります。

自己肯定感を高めるために、友達に対して感謝を伝えることを意識させるのも効果的です。

  • 「今日は〇〇ちゃんと一緒に遊んで楽しかったね」
  • 「△△くんが助けてくれたんだね、嬉しかったね」

こんな風に友達との関係の良い面に目を向けることで、友達がいることの良さを感じられます。

自己肯定感が高まることで、より良い友達関係を築くことができるようになるのではないでしょうか。

では、子どもの友達関係で親ができることにはどのようなものがあるのでしょうか。

子どもの友達関係で親ができるサポート

子どもの友達関係に親がどこまで口出ししていいのか悩まれる方も多いのではないでしょうか。

子どもの友達関係で親ができるサポートは、

  1. 子どもの話をよく聞く
  2. 親の価値観を押し付けない

この2点が考えられます。

①子どもの話をよく聞く

子どもが友達関係で悩んでいるとき、まず重要なのは「話を聞くこと」です。

子どもがどんなことを感じているのか、どうして悩んでいるのかを理解するために、まずは穏やかに話を聞いてあげましょう。

「今日はどうだった?」と自然に聞き、子どもが話しやすい環境を作ることが大切です。

つい悩んでいる子どもの姿を見ると無理に聞き出そうとしてしまう方もいるかもしれません。

ここで大切なことは、無理に聞き出すのではなく子どもが自然と話せるような空気を作ることです。

無理に悩みを聞き出さず、子どもが自然と話しやすくなるような環境づくりを意識することが大切!

②親の価値観を押し付けない

上記で子どもの話を聞くのと合わせて、大切なことは親の価値観を押し付けないことです。

つい、自分の価値観で子どもの友達関係を指導したくなってしまうことはありませんか。

  • 「○○ちゃんとは距離を置いた方がいいんじゃないかな」
  • 「もっといろんな友達と遊んだら」

こうした言葉を言ってしまったという相談も少なくありません。

こうした親からの言葉で、子どもが不安に感じてしまったというケースもありました。

時には、子どもの友達関係に指導が必要な場面もあると思います。

しかし大切なのは、子どもが自分で友達関係を築けるように見守り、必要な時にそっとアドバイスをすることではないでしょうか。

では、子どもに友達ができなかった時に親はどのようにサポートをしていけばいいのでしょうか。

子どもに 友達ができないときに親はどうサポートする?

子どもに友達ができないと、親は心配になってついあれこれといろいろなことを言ってしまいがちです。

そうした親からの言葉が子どもにとってはプレッシャーになることもあるので、大事なポイントとしては

  1. 無理に友達を作らせない
  2. 共通の趣味の友達を見つける
  3. 家族との時間を大事にする

こうしたものが考えられます。

① 無理に友達を作らせない

「もっと積極的に話しかけなさい!」という言葉は、時にはプレッシャーとなり、子どもをさらに不安にさせることがあります。

無理に友達を作らせようとするのではなく、子どものペースを尊重し、焦らせないことが大切です。

また、中には自閉スペクトラム症の子どものように「一人で過ごす方が気楽で好き」というケースもあります。

そうした場合には、親が不安に感じているほど子どもは友達がいないことに悩んでいないというパターンも考えられます。

いずれにせよ、子ども自身の特性を踏まえた対応が重要です。

②共通の趣味を持つ友達を見つける

子どもが友達を作るきっかけとして、共通の趣味を持つことが非常に効果的です。

学内のクラブ活動や習い事、地域のイベントなどに参加することで、趣味や関心を共有できる友達が見つかりやすくなります。

ある相談のケースでは、毎週のようにゲームセンターのメダルゲームに遊びに行き、そこで同じゲームをやっている他の学校の子に話しかけて友達になった、ということもありました。

友達とまではいかずとも、同じ趣味を共有している空気を感じて会話できるというのは、それだけで子どもにとっては貴重な経験となります。

③家族との時間を大切にする

友達がなかなかできない場合でも、家族との絆を深めることが重要です。

家族で過ごす時間を作り、一緒に遊んだり、旅行に出かけたりすることで、子どもは安心感を得られます。

家族とのさまざまな経験を通して、友達と一緒に過ごす時のシミュレーションを積み重ねていくのもいいかもしれません。

友達がいないことに焦らず、家族との時間が子どもにとっての心の支えとなることを理解し、ポジティブな感情を育んでいくことで、子ども自身も焦らずに済みます。


 

  • 「子どもの友達関係について親がどのように話をしたらいいのかわからない。 」
  • 「子どもが親の話を聞かないから、話したくても話せない。」

こんな風にお悩みの方におすすめの1冊です。

子どもにもなじみ深いキャラクターがわかりやすく友達との付き合い方の大切なポイントを解説してくれているので、子どもだけで読んでもとてもためになります。

親子で一緒に読むのもおすすめなので、もしよかったら参考にしてみてください。

おわりに

親自身、自分が子どもの頃には友達関係で悩んだ経験は少なからずあるのではないでしょうか。

そうした経験をわが子にはしてほしくない思いがあるあまりに、つい口出ししすぎてしまったという話は相談の中でもよく聞きます。

「自分が子どものときに親にどうしてほしかったか」

こうした問いかけを心の中でしてみるだけでも、つい、を減らす第一歩になるのではないでしょうか。

いろいろとやってみたけど、どうしたらいいのかわからない。

そんな風に悩んだ時には、ぜひお近くのスクールカウンセラーに相談してみてください。

今回も読んでいただきありがとうございました。