春休み前のこの時期、新年度に向けての相談が増えてきます。

特に、中学校への進学を控えている小学校6年生の家庭から、中学校の不安についての相談が多いです。

そこで、今回中学校の進学に向けてどのような不安が多いのか、それらの不安をどのように解消できるかについてお話ししていきます。

中学校進学への不安に多いものは?

他の自治体については詳しくはわかりませんが、私が勤務している地域は中学校を拠点として中学校の学区である小学校をまとめて訪問支援しています。

そのため、小学校のうちから中学校とのつながりを意識した相談ができるのが強みでもあります。

そうした環境だからか、小学校の段階から中学校への進学に向けての不安についての相談が多いのかもしれません。

普段、私が受けている相談の中で中学校に関する不安で多いものは、

中学校に関する不安で多いもの
  1. 中学校で不登校になったらどういう支援が受けられるのか
  2. 中学校でも先生に相談しても大丈夫か
  3. 部活と勉強の両立はできるか
  4. 提出物の管理などどこまで保護者が手を貸していいのか

これら4つの不安が相談の中ではよく出てきます。

やる気のない中学生・高校生のイラスト(男子)

 

では、これらの不安はどのように解消できるのでしょうか。

そもそも中学校進学の不安は解消できるの?

中学校への不安の解消について、先ほど挙げた4つの不安に沿ってお話ししていきます。

① 中学校での不登校支援はどのようなものがあるの?

この質問は、小学校ですでに不登校になっている家庭や五月雨登校などの不登校予備軍の家庭から出てくることが多いです。

小学校の時には、担任の先生がマメに家庭に連絡をしてくれたり、家庭訪問に来てくれたりするなど学校と家庭の連携が比較的取りやすい傾向にあります。

中学校に入ると不登校の子はそのままほったらかしにされて、何もないまま卒業をむかえてしまうのではないかと心配です

こうした不安の声が相談の中ではよくあります。

中学校では中学は自立が大事という言葉が出てくるので、そうした考えにつながってしまうのもよくわかります。

ひと昔前の中学校では不登校支援がまだ進んでいないところが確かにありました。

しかし、ここ数年の不登校の生徒数の増加に伴い、中学校の不登校支援は少しずつ充実してきているので、不登校の子をほったらかしにするということは少なくなってきています。

最近の中学校での不登校支援
  • 3日休んだら必ず家庭に連絡を入れる
  • 1週間休んだら家庭訪問をして本人に会いに行く
  • 放課後や担任の空き時間に来れそうだったら学校に来て担任と話す
  • 別室登校や適応指導教室の利用について一緒に検討する
  • 学校の授業の様子を家に居ながらリモートで見れるようにする

私が今勤務している地域では上記のような形で不登校の家庭への支援を行っています。

それぞれの子どもによってできる範囲が違うので、すべての案内をするわけではなく子ども達の様子を見ながら支援の形を変えています。

地域によって違いはあるかと思いますが、中学校での不登校の子への支援がまったくなくなるというわけではないので、その点は安心していただいていいと思います。

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② 中学校でも先生に相談して大丈夫?

小学校の時に友達のトラブルが多かった家庭や不登校の家庭からこのような質問が出てきます。

基本的には、中学校でも先生に相談していただいて大丈夫ですが、何を求めて先生に相談するかということを明確にしておくといいと思います。

  • 友達とのトラブルだったら相手の子への指導をお願いする
  • 不登校のことだったら家庭訪問や先生と子の接点を作ってもらうようお願いする

このように先生にどうしてもらいたいかということまで考えて相談していただけるとスムーズに話ができると思います。

上記のこと以外でも相談することは可能ですが、こんなこと相談していいのか心配、ということがありましたらお住まいの地域のスクールカウンセラーに相談していただくのがいいと思います。

③ 部活と勉強の両立はできるのか?

勉強が苦手な子の家庭からこの質問がよく出てきます。

正直なところ部活と勉強の両立ができるかどうかは個人差が大きいため、どちらとも言い難いのが実情です。

勉強は苦手だけれど、部活は楽しいので部活を頑張りたい。
部活を頑張りたいけれど、勉強が難しいので部活を続ける自信がない。

子どもがどちらの考え方になるのかはやってみないとわからない部分でもあります。

しかし、普段の子ども達の様子からどちらの考え方になりそうだな、という予測はある程度できるかと思います。

子ども達の性格に合わせたフォローの仕方を今のうちから準備しておくのが、実際に困った場面の時にすぐに対応できていいのではないでしょうか。

また、中学校に入ると反抗期を迎えて勉強の話し合いが次第に難しくなる傾向にあるので、中学校入学前に家庭内でイメージを共有できると安心です。

ボールをスルーするサッカー選手のイラスト

④ 中学校ではどこまで保護者が手を貸していいの?

持ち物の管理が苦手な子の家庭からこの質問が出てきます。

中学校に入ると小学校の時とは比べ物にならないぐらい提出物の量が増えます。

小学校の時は先生から連絡が来たり、連絡帳などを使って先生に確認したりしていた家庭も多いのではないでしょうか。

しかし、中学校に入るとよっぽどの重要書類じゃない限り学校から連絡が来ることもなく、連絡帳もなくなるので気軽に確認しにくい環境になります。

そうした時に、どこまで保護者が提出物の管理をフォローするか悩んでしまうようです。

どこまでフォローするかは家庭の事情と子どもの状況によってさまざまではありますが、最終的には子どもだけで管理できるようにする、ということを踏まえたフォローをすることが大切です。

人はやったことがないことをいきなりはできません。

小学校の間は提出物の管理をやってあげたけど中学校に入ったら自分でやりなさい

こんな風にいきなり突き放してしまうと中学校で提出物の管理がまったくできない可能性が高くなります。

提出物の管理が苦手な子にいきなり全部自分でやらせるようにするのではなく、一緒に管理しながら少しずつやり方を身に付けさせるようなフォローが必要になってきます。


 

小学生のうちから、こうした便利グッズを活用して自分で持ち物の準備ができるように練習しておくこともいいかもしれません。

おわりに

今回は中学校の進学に向けての不安についてお話ししていきました。

上記の不安以外にも、環境が変わることが苦手、頼れる先生と離れてしまうことが不安、のような相談を受けることがあります。

こうした不安には

  • 事前に何度か中学校に見学に行く
  • 相談の窓口になっている先生ど事前に顔つなぎをする

こうしたサポートをして少しでも不安を減らせるようにしています。

それぞれの家庭によって取れる対策は違うと思うので、少しでも気になることがありましたらぜひお近くのスクールカウンセラーに相談してみてください。

今回も読んでいただきありがとうございました。