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現役スクールカウンセラーの子育て応援ブログ
スクールカウンセラー

スクールカウンセラーが学校内で子どもの様子を見るポイント3選

この記事を読んでくれている方の中には、スクールカウンセラーに相談に行って

「今度お子さんの様子を見てきます」

と言われたママもいるのではないでしょうか。

様子を見ると言われても、実際にスクールカウンセラーが何をどのように見てきているのかわからないこともあるかと思います。

今回はそんなお子さんの様子を見る(行動観察)際に、スクールカウンセラーがお子さんのどういう点を見ているかを小学校に絞ってお話しします。

行動観察って具体的に何するの?

行動観察は文字通りお子さんの行動を観察するものになるので、スクールカウンセラーからお子さんに直接働きかけをすることはありません。

授業中や休み時間のお子さんの様子を見てどういうお子さんなのかを把握し、お子さんの状態を分析した上で対応策について検討します。

私が行動観察する際に見ている点は主に

  1. 掲示物(絵や作文等)の状態
  2. 授業を受けているときの様子
  3. 休み時間の過ごし方

の3点になります。

①掲示物の状態

お子さんの掲示物から得られる情報は意外なほどたくさんあります。

お子さんが描いた絵からは色使いやバランス、題材などによって心的状況を、作文からは文章の内容や文字のバランス、書いている量などによって学習の能力を見立てられます。

具体的には、絵の色使いが全体的に暗く描いている題材が戦いの場面などのときには、お子さんの気持ちが荒れている傾向が多いように見受けられます。しかし、お子さん自身がハマっているゲームや動画に影響を受けていることも多いので、その点をママたちには確認させてもらうことも多いです。

作文では学年に応じた漢字を使っての文章を書けていない、文章の内容が年齢よりも幼いなどの点が見られると学力的にどうなのかが気になります。また、作文用紙のマス目に対して文字のバランスがどうなっているか、という点も意識してみています。

こうして、掲示物からさまざまな見立てを行ってから実際のお子さんの様子を見に行きます。

②授業中に見るところ

授業中では授業を受ける態度はどうか、ノートの状態はどうか、先生の指示通りに動けているかなどを見ていきます。

授業を受ける態度からは集中力や姿勢保持力、やる気などによってお子さんの状態を、ノートの状態からは書き取りができているか、文字のバランスはどうか、問題はとけているかなどによって学力を、先生の指示の反応からは聞く力を見立てられます。

授業態度で手いたずらがあって落ち着いて席に座っていられないと、お子さんの状態が心配ですとお声がけさせてもらいます。もしかしたら、勉強についていけなくて暇になってしまい、手いたずらなどの行動につながっている場合もあるかもしれません。

先生からの指示への理解力も、個別の指示が必要な場合、具体的にどのような指示が効果的か(例:言葉の指示だけではなく図解やメモがあると理解できる)などを確認しています。

ご家庭内でも、ママたちがお子さんに指示を出して、お子さんがどう行動するかを確認していただくことによって、学校の状態と照らし合わせてみるのもいいと思います。

こうして授業の様子を見ていくことによって、お子さんが困っているところへの効果的な対応策を探していきます。

③休み時間で見るところ

休み時間では、ずばり友だち関係を見ています。

友だちはいるのか、友だちとの遊び方はどうか、遊んでいるときの本人の表情はどうかなどからコミュニケーション力を見立てられます。

特に、友だちとの遊びの中でルールが守れないなどの場面が見られると、スクールカウンセラーとしては気になります。

ルールが守れないのはルールが理解できていないからなのか、それともルールを理解していても自分の気持ちを優先してしまうのかによって対応も変わってきます。

休み時間に友だちとトラブルになりやすいという相談も多々あるため、休み時間の過ごし方を見るのも行動観察にとっては非常に重要なポイントです。

おわりに

今回は行動観察のときにスクールカウンセラーがお子さんをどういう視点で見るかについて小学校に絞ってお話しました。

ママからの依頼で行動観察をすることもあれば、先生からの依頼で行動観察をすることもあります。

それ以外にも相談が入ってない時間に学校の中を巡回して、普段のお子さんたちの様子がどうなのかを日々観察しています。

いろいろなお子さんを見ていくとそれぞれに個性があり、みんな生き生きとしている姿がよく見られます。

困った子と言われている子でも活躍できる場面があり、そうした場面を発掘するのもスクールカウンセラーとしての私の楽しみでもあります。

相談に来てくれたママにお子さんの様子を、いい形でお伝えするために行動観察があります。

今回の記事で少しでもスクールカウンセラーがどのようにお子さんを見ているのかを知ってもらえると嬉しいです。

今回も読んでいただきありがとうございました。

また次回も読んでもらえると嬉しいです。