5月は新学期から1か月が過ぎ、新しい環境にようやく慣れてくる時期でもあります。
そうした中、
- 朝なかなか起きられない
- なんだか元気が出ない
- 学校に行くのが面倒くさくなる
のような状態になってしまう子どもも少なくありません。
大人でも、このような症状に覚えがある方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回はGWのこの時期に多い、子どもの5月病についてお話ししていきます。
そもそも5月病って何?
5月病は正式な医学用語ではありませんが、この時期に表れやすい症状として幅広く知られているのではないでしょうか。
具体的にどのようなものかというと、大人も子どもも環境の変化に早く慣れようとがんばりすぎると、心が緊張している状態がずっと続き、ストレスがどんどん溜まってしまいます。
そうしたストレスがGWなどの長期休暇に入ることで気が緩み、緊張して張り詰めた糸が切れてしまった結果、無気力や気分の落ち込みといった症状を引き起こすことを、5月病と呼んでいます。
新しい環境にわくわく・ドキドキしていた子どもが、5月の連休明けの頃にイライラしたりやる気をなくしてしまったりすることがあるのは、早く馴染まなければと頑張りが空回りし、焦ってしまうことによって心と体に異変が起きるのかもしれません。。

では、こうした状態が子どもに起こった場合、ご家庭でできることはどのようなものがあるでしょうか。
子どもが5月病かなと思った時にできること3選
GWなどの長期休暇明けに、子どもの様子が変だなと思った時に、ご家庭では
- 子どもの話をじっくり聞く時間を作る
- 休息の時間を作る
- 健康的な生活が送れるようサポートする
の3つを意識していただくといいと思います。
①子どもの話をじっくり聞く時間を作る
無理に話を聞き出そうしなくていいので、食事中や食後に学校でどんなことがあったかのような話をさりげなく聞いてみるだけで違います。
子どもによっては、学校の話をしたがらない子もいるので、そうした時には
「あなたがいつも学校で頑張っているのを知っているよ」
とメッセージを伝えた上で、子どもの趣味の話に付き合うだけでも十分です。
また、子ども達は新しい環境に馴染もうと一生懸命頑張っている時期でもあるので、この時期はなるべくご家庭の中でのプレッシャーを減らすことも効果的です。
子ども達の中には、この時期に気持ちが沈んでしまうことは良くないことだと考えてしまう子も少なくありません。
なので、ママ達の経験談を伝えていただくのも、子ども達の安心感につながっていいのではないでしょうか。

②休息の時間を作る
新しい環境に馴染もうとするストレスを解消するためには、休息の時間を意識的に作ることも効果的です。
最近、学校の保健の授業では休息を
- パッシブレスト(消極的休養)
- アクティブレスト(積極的休養)
の2種類に分類してその重要性について話す機会も増えてきました。
①パッシブレスト(消極的休養)って何?
パッシブレストとは、体を安静にしたり睡眠をとって休養したりといわゆる休息のイメージですぐに思い浮かぶような方法のことを言います。
新しい環境に馴染もうとしたストレスによって、心と体の疲れが溜まっている時に、しっかりと休むということも非常に効果的です。

②アクティブレスト(積極的休養)って何?
パッシブレストがなるべく体を動かさないで休むことだとしたら、アクティブレストはその反対で軽く体を動かすことによってリラックスすることを言います。
運動不足を感じている時に、何だか体が疲れやすいと感じる方も多いのではないでしょうか。
そうした時に、軽い運動をして汗を流すとスッキリした、という経験がある方も少なくないと思います。
子どもも同じで、ストレスが溜まっている時に軽い運動をすると、血行が促進されて自律神経も整って不安やイライラが解消されやすくなります。
ここで大事なことは、本格的な運動をするのではなく、あくまで少し汗をかく程度の軽い運動をしていただくことで適度なストレス発散につながります。
おすすめの運動は、
- 軽いウォーキングやジョギング
- アスレチックなど遊びながら運動できるもの
- ストレッチ
のようなものが気軽にできていいのではないでしょうか。

③健康的な生活を送れるようなサポート
これは、日ごろからやっていただいている方も多いかと思いますが、心を健康に保つためには体の健康が欠かせません。
- バランスの取れた食事
- 規則正しい睡眠時間
- 意欲的に活動できる趣味
これらが満たされていると、それだけで心の元気が溜まりやすくなってきます。
どうしても、5月病のような意欲が沈みがちな時には、生活のリズムが乱れやすくなります。
そうすると、体の健康も損なわれてしまい結果的に心の健康を取り戻すまでに時間がかかってしまいます。
なので、できる限り生活のリズムを崩さないようにサポートしていただくのが、5月病の対処としては最も大切です。

家庭のフォローによって5月病は改善できる!
それでも難しい場合は、専門家に相談してみよう!
おわりに
今回は、子どもの5月病についてお話ししていきました。
新しい環境に馴染もうとするストレスはとても大きいものです。
こうしたストレスに対する反応はだいたいが1~2週間で落ち着く場合が多いのが一般的です。
しかし、中にはなかなか回復せずに悪化してしまう場合もあるので、そうした時には学校の先生やスクールカウンセラーなどに相談していただくのがいいと思います。
相談していただくことによって、子どものストレスの背景に何が隠されているかを一緒に考えることもできるので、よりその子に合ったサポートの仕方が考えられるのではないでしょうか。
やる気が出ない時に無理やり活動的になろうとすると、大人でも疲れ果ててより何もしたくなくなってしまうことがあるかと思います。
子どもも同じ状況が起こっているのだと理解していただくだけでも、対応の仕方は変わってくるはずです。
現代社会はさまざまなストレスが多くなってきています。
そうしたストレスとの上手な付き合い方についても、ご家庭でお話ししていただくのもいいのではないでしょうか。
今回も読んでいただきありがとうございました。








