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運動会が嫌で登校拒否!?子どもが運動会に不安を感じた時の対処法3選

あっという間に5月も終わり、6月が始まりました。

本格的な暑さが始まる前のこの時期に、運動会が行われる学校も少なくないのではないでしょうか。

毎年、運動会の時期が近付くと

  • 運動会の練習に参加したくないから、学校に行きたくない
  • 普段の学校の様子と違って、なんだか落ち着かない
  • 運動会はやりたくない

こういった子どもの声に悩むママ達からの相談が増えてきます。

そこで、今回は子どもが運動会などの学校行事に不安を感じた時の対処法についてお話ししていきます。

子どもが運動会が嫌な理由って何?

子どもが運動会などの学校行事を嫌がる理由はさまざまです。

今までの相談の中で、よく出てきた理由として挙げられるのは、

  • 運動会の練習などによって、授業の見通しが立たない
  • 集団で行動をするのが苦手
  • 大きな音や特定の音が苦手

こうした内容がとても多かったです。

他にも、徒競走やリレーなど順位がでるような競技で、自分がビリになってしまうのではないかと不安になってしまう子も中にはいました。

ADHDやASDのような発達に特性がある子どもにとっては、運動会は鬼門とも言える行事で毎年苦労しているご家庭も少なくありません。

上記の理由は、特性のある子どもにとってはどれも苦痛を感じるものばかりです。

逆に言えば、上記のものを本人の悩みに合わせて改善できれば、運動会がその子にとって楽しい行事にしていけることにもなります。

では、子どもが運動会の時期に不安になっていたらどのように対処すればいいのでしょうか。

子どもが運動会の不安を訴えた時の対処法3選

今回は、上記でお話しした

  1. 運動会練習で、授業の見通しが立たない不安
  2. 集団行動への不安
  3. 大きな音への不安

この3つの不安への対処法を考えていきたいと思います。

①見通しが立たないことの不安への対処法

運動会の時期は通常とは違う場所や時間割で、練習などが行われることがとても多くなってきます。

いつもと違う時間割、いつもと違う場所のような場面に遭遇することによって、“これから何が起きるのか”を予測できず、とても強い不安を感じてしまう子どもが少なくありません。

そうした事態にならないようにできることは、

  • 授業変更はできる限り事前に伝えて、子どもに見通しを持たせる
  • やることや時間帯、場所などを具体的に伝える
  • 可能ならば、写真や動画・絵などで何をするのかイメージがしやすいようにする
  • 事前に対応できない時には、無理に参加させようとしない

このような対処の仕方が考えられます。


 

こういった絵カードを使って、見通しを持てるように支援するのも効果的です。

学校によっては、昨年度の運動会の様子など写真や動画で残しているため、事前に確認させてもらうのも効果的です。

子どもが安心して活動できるよう、見通しを持たせる取り組みが大切!

②苦手な集団行動への対処法

発達障害などの特性がある子どもの中には、集団で同じ行動をすることに負担感を覚える子も少なくありません。

ただでさえいつもと違う雰囲気の中、普段やらないような行動をさせられていっぱいいっぱいになっている状況で、みんなとペースを合わせて行動することはとても大変です。

中には、体の使い方が不器用でダンスのような動きをすることに苦痛を感じている子どももいます。

運動会では、学年ごとに音楽に合わせた演技をする機会があるため、そうした動きが子どもからすると非常に負担を感じやすい一因でもあります。

また、学年演技はただ踊れればいいというものでもなく、隊形移動が複雑で場所を覚えるだけでも一苦労です。

なので、子どもがどこの部分に不安を感じているかを具体的に把握して、可能な対処法を探っていく必要があります。

  • ダンスが不器用⇒簡略した動きに置き換える
  • 隊形移動が覚えられない⇒その子が起点となるような隊形移動を検討する
  • 集団の中にいることが苦痛⇒離れたところで合図係などをやってみる

こうした対処法が考えられますが、学校によって実情が異なってくると思うので、心配なママは学校の先生に相談していただくと安心です。

③大きな音や特定の音への対処法

発達障害に限らず、感覚が敏感な子どもからすると、運動会のような大きな音が絶えずあるような状況はとても苦痛です。

  • 応援用の鳴り物グッズ
  • みんなの応援する声
  • 演技中の音楽
  • 徒競走の際のピストル音

こうしたさまざまな音が、運動会の間は絶え間なく流れています。

これらの音に対処する方法としては、

  • 耳栓やイヤーマフを使う
  • ピストル音をホイッスルに変更する
  • 大きな音を聞きすぎて疲れたら、静かな教室で休憩する

このようなものが考えられます。

子どもによっては、特定の場面で音が辛く感じるということもあるので、どういった時に辛いかということを確認しておくと、より具体的な支援ができます。

子どもそれぞれ不安に思うことは違うので、子どもの不安に寄り添った対処の仕方を一緒に考えてあげることが大切!

 

おわりに

今回は、運動会などの学校行事に不安を感じた時の対処法についてお話ししていきました。

運動会をメインにお話ししていきましたが、どの対処法もそれ以外の学校行事に応用できるものとなっています。

特に、高学年になると宿泊学習への不安が出てくるので、そうした時に見通しや集団行動の具体的な場面について考えられると、子どもからすると安心して参加しやすくなります。

スクールカウンセラーとして、運動会などの学校行事に不安を感じている子どもの相談をこれまで数多く受けてきました。

相談の中で重視してきたことは、子どもが無理なく参加できてやってよかった、と思えるラインを子どもやママ、先生と一緒に探っていくことです。

子どもの限界ラインまで頑張らせる、確かにできなくはないのですがとても負担が大きくなってしまい、結果的にどもからすると嫌な思い出になってしまうことも少なくありません。

なので、子どもにとってちょっと頑張ったらできた、というラインを見極めることがとても大事になってきます。

ご家庭だけでそうしたラインを見極めることは難しいかもしれないので、そうした時には先生やスクールカウンセラーに相談していただくと安心だと思います。

今回も読んでいただきありがとうございました。