思春期の子どもと心が通うコミュニケーション術～反発の裏にある「本当の気持ち」に寄り添うには～

こんにちは、スクールカウンセラーのまるです。

「最近、子どもが全然話してくれない」

「ちょっと注意しただけで、ドアをバン！と閉められる」

「子どもが何を考えているのか分からない…」

こうした思春期を迎えた子どもとのコミュニケーションに悩む親の声を、日々のカウンセリングの現場でたくさん耳にします。

でも、実はその“壁”の裏側にこそ、子どもたちの「つながっていたい」という本音が隠れていることも多いんです。

そこで今回は、思春期の子どもとの信頼関係を育むための親の対応のヒントについてお話していきます。

なぜ中学生になると会話が減るの？

中学生は、心と身体の急激な変化にさらされています。

ホルモンバランスが不安定になることで、感情が揺れやすくなったり、気分がコロコロ変わったりするのはよくあることです。

このように、子ども達は「話さない」のではなく、「話しづらい」「話したくない気分」になっているだけのことが多いのです。

子どもと話せない＝関係が悪い、ではない

子どもが家で話をしてくれないと、

「うちの子、私のこともう信頼してないのかな」

と心配になるかもしれませんが、会話の量と信頼関係はイコールではありません。

むしろ、子どもが何も言わなくても「この人は自分の味方だ」と感じられるような関係性こそが、この時期には重要です。

親にできることは、無理に言葉を引き出そうとするのではなく、次のような姿勢を持つことです。

こうした小さな積み重ねが、子どもにとって「また話してもいいかな」と思える土台になります。

どうやって子どもに寄り添っていくか

「今日どうだった？」と聞いても「別に」で終わってしまうなら、無理に会話を続けようとしない勇気も大切です。

たとえば…

こうした「言葉のない関わり」も、子どもはしっかり受け取っています。

さらに、信頼関係を深めるためには「一緒にいても安心できる沈黙」を大切にすることも効果的です。

大人でも、無言のまま同じ空間にいられる関係って、心地よいですよね。

親子にもそうした関係があると、言葉がなくても「つながっている」と実感できます。

親自身の気持ちを大切にする

子どもとの関係に悩む中で、

こんな風に自分を責めてしまう親も少なくありません。

でも、悩むということは、それだけ子どもを大切に思っている証拠です。

思春期の親子関係に”正解”はありません。

日によってうまくいったり、いかなかったりするのが普通です。

うまくいかない日があっても、「今日はダメだったな」と思っても、 次の日にまた関係をつなぎ直せばいいのです。

また、親自身が「つらい」「疲れた」と感じるときは、無理にがんばりすぎず、自分の気持ちを誰かに話したり、休んだりすることも大切です。

子どもの支えになるためには、まず親自身の心が安定していることが大前提です。

思春期の子どもと向き合う5つのコミュニケーション術

いざ子どもが話をしてくれた時に、つい根掘り葉掘り聞きだしすぎてしまったという親は相談の中でもとても多いです。

そんな時には、

こうしたポイントを意識して、子どもに対応してみると効果的です。

①「アドバイス」はお休みして、「聞く」ことに専念する

思春期の子どもは、「自分で考えたい」「干渉されたくない」という気持ちが強くなります。

親が正論を言っても、逆に反発を生んでしまうことが多いのです。

こうしたポイントを意識して聞き役に徹していると、子どもは「わかってもらえた」と感じて初めて心を開きます。

②「ダメ出し」よりも「気づきの共有」を意識してみる

「また遅刻して！」「なんでいつもスマホばっかり！」などの否定的な声かけは、関係を遠ざけてしまいます。

代わりに、「最近、朝起きるのがしんどそうだね」「スマホで何か気になってるのかな？」など、“観察から始まる声かけ”が有効です。

子どもは「責められた」と感じにくくなり、自分の気持ちを話す余地が生まれます。

③タイミングは「今すぐ」じゃなくていい

親としては、気になることはその場で注意したくなることが多いのではないでしょうか。

でも、思春期の子どもにとっては“タイミング”がすごく重要です。

相談の中でも、ドライブ中や散歩中などのタイミングで子どもが自然と話してくれた、というケースがとても多かったです。

無理に話しかけるより、「いつでも話せるよ」という安心感を日常で伝えておくことで、子どもが自然と話しやすくなります。

④「ありがとう」「助かったよ」の言葉で関係が変わる

親子の会話が注意や指示ばかりになると、子どもは「評価される対象」としてしか自分を見られなくなります。

思春期こそ、意識して感謝の言葉を増やしてみてください。

こうした些細な一言が、子どもの“自己肯定感”を育て、心の距離を縮めてくれます。

⑤子どもは「完璧な親」より「安心できる親」を求めている

思春期の子どもは、学校や友人関係などでたくさんのプレッシャーを感じています。

親が無理に完璧な対応をしようとするよりも、「失敗しても受け止めてもらえる」「味方でいてくれる」と感じられることが、何よりの安心材料になります。

思春期の子どもと関わるときにおすすめの本

 子どもの反抗的な態度の裏には、さまざまなSOSが隠されていることがよくあります。

子どものSOSの見極め方や、親がどのように接すればいいのかがわかりやすくまとめてある１冊なので、子どもの様子に違和感を覚えた時に読んでみるといいかもしれません。

話しかけても無視される、全然勉強しない、自分の部屋から出てこない。

こんな思春期の子どもあるあるの姿に、親がどのように乗り切ればいいのかを4コマ形式でわかりやすくまとめてあります。

シンプルでとても読みやすい内容になっているため、時間があまり取れない時にも読みやすくておすすめです。

おわりに

思春期は、親にとっても子どもにとっても揺れ動く時期です。

言葉が減ったからといって、親子の関係が壊れたわけではありません。

むしろ、そうした沈黙の中でも「ここにいてくれる」「味方でいてくれる」と子どもが感じられるかどうかが、信頼関係を育てるカギとなります。

焦らず、無理せず、子どものタイミングで話したくなるその日まで、安心できる存在でいてあげてください。

話せない時期も、親子の関係は着実に育っていきます。

今日うまくいかなかったとしても、少しずつ、ゆっくりと、心の距離を縮めていければ大丈夫です。

親子の関係づくりに、この記事が少しでも役立てば嬉しいです。

今回も読んでいただきありがとうございました。

※この記事には一部生成ＡＩの文章が使われています。