今回は、不登校のお子さんの中でも特に中学生のお子さんのママから、よく相談される昼夜逆転について、前編と後編に分けてお話ししていきます。
不登校と昼夜逆転の問題は、昼夜逆転生活から不登校に突入する、あるいは、不登校から昼夜逆転生活になる、どちらの場合も考えられます。
昼夜逆転生活をしているお子さんを見ているママたちの不安は非常に大きいと思います。
なので、昼夜逆転生活を改善するためにできることはないかをお話ししていきます。
なんで昼夜逆転になるの?
そもそも、お子さんたちはなぜ昼夜逆転になってしまうのでしょうか。
考えられるパターンは、
- スマホやゲームでの夜更かし
- 不安や緊張による不眠
- 心身の病気
の3点が、私に相談に来てくれたママから出てくることが多いです。
スマホやゲームでの夜更かし
ネットの世界には非常に魅力的なコンテンツがたくさんあり、ハマってしまうお子さんが数多くいます。
特に、学校生活などであまりうまくいっていないお子さんは、ネットの世界で居場所を求めがちになるので、少しずつ生活の比重が学校<ネットになっていきます。
ゲームもオンラインでの仲間づくりとして使われ、自分の居場所としての活路を見出して、抜け出せなくなってしまうこともあります。
また、中学生になって初めてスマホを持ったというお子さんも少なからずいるので、そうしたお子さんは一気にスマホの魅力にハマりやすくもあります。
今は、LINEやTwitter、インスタ、TikTokなどさまざまなSNSで気軽に友達同士でつながれる時代です。
よく聞くのが、中学校に入学してすぐにクラスのグループを作って、そこでの交流が盛んになり過ぎてしまうということがあります。
寝て起きたら通知が4ケタを超えるということも当たり前になってしまうこともあるようなので、それらを一つ一つ確認しようとすると、夜更かしにつながりやすいのかもしれません。
子ども同士のネットワークを築くためにも、SNSは必須のツールになってきているので、その点の理解がママたちにも必要になってくると思います。
お子さんがスマホにハマってから制限をかけようとしても、なかなか難しいと思います。
なので、スマホを購入する前にきちんとルール作りをしておくことが重要です。
こちらのサイトが分かりやすくて、ルール作りの資源になると思います。よかったら参考にしてみてください。
不安や緊張による不眠
進学や進級で環境が変わり、馴染むことができずに学校生活に不安を感じているお子さんがいると思います。
布団に入っているときに「明日は大丈夫かな?」「ちゃんと寝ないと学校で失敗しちゃう」と悶々と悩んで眠れないことがあるかもしれません。
この状況が続くと次第に寝つきが悪くなり、朝起きられなくなってしまう、という悪循環に陥ってしまいます。
寝なければと思えば思うほど頭が冴えてきてしまう経験は、ママたちにも少なからずあると思います。
なので、お子さんたちにはママたちの経験からこうすると良かった、ということをつたえていただくのもいいかもしれません。
大事なことは、不安な状態で一日を終えないようにするためにどうしたらいいのかな、ということを一緒に考えていくことだと思います。
たとえ答えが見つからなくても、一緒に考えてくれたという事実はお子さんにとっても励みになるのではないでしょうか。
心身の病気
起立性調節障害や自律神経失調症など、言葉だけは聞いたことがあるママも多いと思います。
特に、前者の起立性調節障害は、思春期の女の子によく見られる病気でもあります。
この症状が出てるお子さんから、起きて活動したいという気持ちがあるにもかかわらず、体が言うことをきかなくて辛い、という言葉を聞いたことがあります。
自分の意志だけではどうにもならない状況に、非常に強い不安を抱くお子さんも多いです。
なので、お子さん自身がどう頑張っても、朝起き上がることができないという状況があれば、病院の受診を考えてもいいかもしれません。
どこの病院を受診したらいいかに関しては、いきなり心療内科ではハードルが高いと思われるので、まずはかかりつけの小児科などがあれば、そちらを受診していただくのがいいと思います。
お子さんの状態によって薬が処方されるか、処方されるとしたらどんな薬か、などさまざまです。
私が受けた相談では、起きた時に血圧が低い状態が続くので血圧を上げる薬を処方された、というパターンが多かったように感じます。
しかし、それらもお子さんの状態によって変わると思われるので、気になるようでしたら一度相談に行ってみるのもいいのではないでしょうか。

おわりに
今回は、不登校の昼夜逆転についてお話ししていきました。
お子さんたちが昼夜逆転生活になってしまうのにも理由があります。
ママたちもそんなお子さんたちの様子を見て、複雑な気持ちを抱えることになると思います。
なんとなく、理由があって昼夜逆転生活になっているのだろうとは思っていても、実際にお子さんを前にすると、つい強い口調で叱責してしまうということも、あるかと思います。
次回は、昼夜逆転生活の改善に向けて何ができるか、ということをメインにお話ししていきます。
今回も読んでいただきありがとうございました。
また次回も読んでいただけると嬉しいです。








