早いもので2月も終わり、あっという間に3月になりました。
新年度が近付くこの季節は、新しいクラスへの楽しみや不安な気持ちが複雑に絡み合う時期でもあります。
相談の中でも、
「来年度のクラス編成のことで子どもが不安に感じている」
こんな風に話が出てくることも少なくありません。
どんな風に不安に感じているのかを丁寧に聞き取る中でよくあるのが、
実は子どもではなくて親の方がクラス編成に不安を感じていた
というケースです。
子どもを心配することは親として当然の感情ですが、過度な心配や干渉は、子どもの成長にさまざまな影響を与える可能性があります。
そこで今回は心配性な親がどのような影響を子どもに与えるのか、またどのようにバランスを取るべきかを詳しく解説します。
Contents
心配性な親の特徴ってどんなもの?
今までの相談から、心配性な親にはいくつかの共通した特徴がありました。
- 過保護
- 過干渉
- 危機回避志向
- 子どものストレスを過度に心配
①過保護な親
子どもが心配で守ってあげようとするあまりに、失敗しないように親が先回りして問題を解決しようとしてしまうことはありませんか。
例えば、子どもが友達とトラブルを起こしたときに、すぐに親が介入してしまい子どもの対処力が高まらなかったというパターンがあると思います。
「過保護だと思うけど、子どもが心配で・・・」
そんな風に話す親がほとんどでした。
突き放しすぎても子どもが自信をなくしてしまうので、バランスがとても難しいのですが子どもの力を信じた上で見守る力が必要です。

②過干渉な親
ついつい子どもの行動を細かく管理し、あれこれ指示を出してしまうことはありませんか。
例えば、遊ぶ友達を親が決めたり、学校の宿題や習い事の内容に細かく口を出すことに子どもが自分で考え行動する力を育む機会を失ってしまう要因となります。
「うちの子は言わないとやらないから・・・」
そんな風に相談の中でも話す親が多いです。
しかし、実際話を聞いていくと子どもが考える間もなく次から次へと指示を出しているケースがとても多かったです。

③危機回避志向の親
誰だって失敗やケガは怖いものです。
そうした怖さから子どもを守るために、子どもがチャレンジすることを制限してしまったことはありませんか。
例えば、「転んだら危ないから自転車には乗らせない」「うまくできなかったら可哀想だから発表会には出させない」などと考えてしまい、子どもの経験の幅を狭めてしまうことがあるかもしれません。
「子どもが失敗を嫌がるから・・・」
こんな風に相談の中で話す親もいます。
適度な失敗体験は子どもの成長には欠かせないので、バランスを取ることが大切です。

④子どものストレスを過度に心配する親
子どもの些細な不安や困難に対してすぐに介入してしまうことはありませんか。
例えば、子どもが宿題に取り組むのを嫌がったときに、すぐに親が手伝ったり代わりにやってしまうことで、子ども自身が困難を乗り越えられなくなってしまうかもしれません。
「嫌がる子どもを説得するよりも、自分がやった方が早いから・・・」
こんな風に話す親も多かったです。
一度や二度なら何とかなるかもしれませんが、毎回・毎日のこととなるととても大変なことです。
少しずつ子ども自身が取り組める幅を広げられるようにチャレンジしていくことが、子どもの成長にとっても大切です。

では、こうした心配性な親が子どもに与える影響はどのようなものがあるのでしょうか。
心配性な親が子どもに与える影響
- 自己肯定感の低下
- 自立心の欠如
- ストレス耐性の低下
- 新しい挑戦への恐怖心
- 社交性の低下
①自己肯定感の低下
親が常に「危ない」「やめておきなさい」と言うことで、子どもは「自分は何もできないのではないか」と感じるようになります。
例えば、子どもが何か新しいことに挑戦しようとしたときに、親が先に「失敗するかもしれないからやめておきなさい」と言ってしまうと、子どもは「自分にはできない」と思い込み、自信を持つことが難しくなります。

②自立心の欠如
親がすべてを管理し、指示することで、子どもは自分で考えて行動する力を養う機会を失います。
例えば、朝の支度や宿題などを親が全て手伝い、子ども自身に選択の機会を与えない場合、子どもは自主的に行動する習慣が身につかず、自己判断が苦手になります。
その結果、困難な状況に直面したときに、どう行動すればよいのかわからず、他人の指示を待つ傾向が強くなります。

③ストレス耐性の低下
親がすぐに問題を解決してしまうと、子どもは困難に直面したときに対処法を学ぶ機会を逃します。
例えば、学校で友達とケンカをした際に、親がすぐに仲裁に入ってしまうと、子どもは自分で問題を解決する経験を積めません。
そのため、社会に出たときに困難に直面するとすぐに挫折しやすくなります。
適度な失敗や困難を経験し、それを乗り越えることがストレス耐性を高める鍵となります。

④新しい挑戦への恐怖心
親が「失敗してはいけない」「安全が第一」と強調しすぎると、子どもはリスクを避けるようになり、新しいことに挑戦するのを怖がるようになります。
例えば、運動会の競技や学芸会など、子どもが少しでも不安を感じた場面で親が「無理しなくていいよ」と言ってしまうと、子どもは挑戦する前に諦めてしまう傾向が強くなります。
これが積み重なることで、新しい環境や課題に対して過剰な恐怖心を持つようになる可能性があります。

⑤ 社交性の低下
親が過度に心配することで、子どもが自由に友達と遊ぶ機会を制限してしまうことがあります。
例えば、「知らない子と遊んではダメ」「危険だから公園に行かないで」といった言葉を頻繁にかけられると、子どもは人間関係を築くのに消極的になりやすくなります。
その結果、社交スキルが発達せず、人間関係を築くのが苦手になることがあります。

心配性な親が気をつけるべきポイント
- 子どもの成長を信じる
- 適度な距離を保つ
- 失敗を受け入れる姿勢を持つ
- ポジティブな声かけを意識する
- 親自身の不安をコントロールする
①子どもの成長を信じる
子どもが自分で問題を解決する機会を与え、成功体験を積ませることが重要です。
例えば、子どもが宿題を忘れたときに親がすぐに学校に連絡するのではなく、自分で先生に謝り対応する機会を作ることで、自立心を育てることができます。
また、スポーツや習い事で失敗したときも、励ましながら見守ることが大切です。

② 適度な距離を保つ
過干渉にならず、必要なときにだけ手助けをすることが理想的です。
例えば、子どもが友達とケンカをした際に、親が直接介入せずに「自分でどうしたらいいと思う?」と問いかけ、自分で解決策を考えさせることが大切です。
親がすべての問題を解決してしまうと、子どもは自分で対処する力を養えなくなります。

③ 失敗を受け入れる姿勢を持つ
失敗を恐れすぎるのではなく、失敗から学ぶことが大切であると伝えましょう。
例えば、テストの点数が悪かったときに「次はどうすればよくなると思う?」と前向きな会話をすることで、子どもが失敗を成長の糧と考えられるようになります。
また、親自身も失敗を恐れず、チャレンジする姿勢を見せることが、子どもの良い手本となります。

④ポジティブな声かけを意識する
「危ない」「やめなさい」という言葉ではなく、「挑戦してみよう」「まずやってみよう」という前向きな言葉を使うようにしましょう。
例えば、遊具に登るのをためらっている子どもには「ゆっくりでいいから挑戦してみよう」と声をかけることで、勇気を持って取り組む姿勢を育てることができます。

⑤親自身の不安をコントロールする
親が過度に心配しすぎると、その不安が子どもにも伝わります。
例えば、子どもが外出するときに「大丈夫?危なくない?」と過剰に声をかけるのではなく、「気をつけてね」「困ったら連絡してね」と安心感を与える言葉に変えることで、子どもが自信を持って行動できるようになります。
また、親自身もリラックスするための趣味を持つことが、精神的な余裕を生むために役立ちます。
実際に相談の中でも、親が自分の時間を充実させて気持ちに余裕が出てきたことによって、子どもの様子にもいい変化がありました。

今回は親の不安が子どもに与える影響についてのお話でしたが、実際に子どもが不安に感じていることにどう対処すればいいのかをまとめてあるので参考にしてみてください。
おわりに
程度の差はあれ、親は子どものことを心配してしまう生き物です。
心配してしまうことが悪い、というわけではありませんが、過度な心配や不安は親子にとってもあまりいいものとは言えません。
家庭だけで対処ができればそれで大丈夫なのですが、もしどうしたらいいのかわからなくなってしまった時には、お近くのスクールカウンセラーに相談してみてください。
どんなことに心配や不安を感じているのかを、第三者に整理してもらうことで気持ちが落ち着くこともあります。
「こんなちっちゃな不安なんて相談できない」
そんな風に思われるかもしれませんが、どんな些細なことでもお気軽に相談に来てくれるのをスクールカウンセラーは待っています。
今回も読んでいただきありがとうございました。
※この記事には一部生成AIによる文章を使用しています。








