明けましておめでとうございます。
年が明けてから早いものでもう1週間が経とうとしています。
年が明けるということによってなんとなく、新しいことにチャレンジしてみたいと考える子も少なくないのではないでしょうか。
しかし、いくらチャレンジしてみたいと考えていても、いきなり冬休み明けの学校に行くのはとても勇気がいるものです。
学校に行くのはまだ難しいけど、なんとなく新しいことを始められる場所に行きたい。
そんな時に活用できる場所の一つにフリースクールがあります。
そこで今回は、不登校の子が居場所として使いやすいフリースクールについてお話ししていきます。
そもそもフリースクールってどんなところ?
フリースクールという言葉は聞いたことがあっても、実際にはどんなところかわからないというママも多いのではないでしょうか。
フリースクールとは、子どもたちが学校以外の居場所として活用できるところで、学習や体験活動などをしながら過ごす場所です。
さまざまな理由から学校に行きにくい、行きたくないと考えている子どもにとって、フリースクールは学校ではない第二の選択肢となります。

フリースクールを利用する目的も、登校復帰を目指して利用する子や学校に行かないことを決めて居場所として利用する子など子どもによってさまざまです。
フリースクールの名称も
- オルタナティブスクール
- フリースペース
- シュタイナー学校
- デモクラティックスクール など
多様なものがあります。
運営母体もNPOや通信制高校を運営している学校法人といった、不登校の子どもに理解のあるところが多いです。
しかし、フリースクールは法律で定められた学校ではないので、義務教育の間は在籍している小・中学校に籍を置いたままにする必要があります。
また、フリースクールへの登校を在籍校の出席として扱うかどうかは、校長先生の判断に委ねられるためその点は確認していただくのがいいと思います。

では、フリースクールではどのようなことを行っているのでしょうか。
フリースクールではどんなことをするの?
フリースクールの活動は、場所によってさまざまです。
- 個別の学習
- スポーツ
- 調理実習
- 社会科見学
- 自然体験
- 芸術活動 など
こうしたさまざまな活動があるため、子どもがどんなことをしたいかによって通う場所を決められます。
今まで相談で聞いた中では、どこのフリースクールでも個人の学習を取り入れているところが多かったです。
どうしてもスタッフの数にも限りがあるため、それぞれの子どもに対して授業をしてあげることが難しく、自習をベースとした学習がほとんどのようでした。
通信制高校を母体としたフリースクールなどでは、個別学習の時間を設定して週1日1時間先生がついて学習のフォローをしてくれるというところもありました。

学習だけではなく、音楽や美術といった芸術活動に力を入れているところや自然の中での活動をメインとしているところなど各フリースクールそれぞれに特色がありました。
同年代の子との関わりを求める子もいれば、そうではない子もいる中で時間帯や曜日を分けて活動するなど工夫しているところもあり、子どものニーズにすべてではなくともできる限り叶えてあげたいという思いが感じられるフリースクールが多かったです。
大事なことは、どんなフリースクールだったら子どもが通いやすいかというイメージをできる限り具体的にして、何か所か見学に行くことです。
家から近いということも選ぶ理由としては十分かもしれませんが、それだけでは居場所として定着しにくいです。
その場所で自分は何ができるかがはっきりしないところには、大人でも行く気持ちは起きません。
子ども自身が「このために」という目的が持てる場所なのかどうかを見学を通して確認していただくのがおすすめです。
もし、子ども自身が見学に行くことが難しいようでしたら、ママたちだけでも大丈夫なので見学に行ってみてどんなところだったかをお話ししていただくだけでも違います。
フリースクールを居場所とするためには、子どもにとっての目的が必要!
目的をはっきりさせるためにも、見学をすることが大切!

では、実際にフリースクールに通うとなった場合には費用はどのくらいかかるのでしょうか。
フリースクールにはどのぐらいお金がかかるの?
フリースクールは、運営母体がさまざまで利用料金もそれぞれ違います。
私がこれまでの相談で聞いた中では、
- 入会金・月額利用料共に1,000円
- 参加する日に都度300円
- 行事参加の際は移動費などを実費負担 など
- 入会金5~10万円
- 月額利用料3~5万円
- 教材費や施設運営費が別途かかる など
こうしたケースが多かったです。

どうしてもフリースクールを利用する際には、金銭的な負担も大きくなりやすいため、費用がどのぐらいになるのかをよく確認していただくのがいいと思います。
費用が安いからフォローが少ない、費用が高いから効果があるというわけではありません。
フリースクールそれぞれに特色があるため、実際に見学してみて内容と費用に納得した上で利用をすることをおすすめします。
最近では放課後等デイサービスを行っている事業所がフリースクールを運営するなど、特性のある子への受け入れが手厚いところも増えてきています。

では、フリースクールを選ぶ際のポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。
子どもに合ったフリースクールを選ぶポイント
相談の中で、
「どんなフリースクールがうちの子にはおすすめですか?」
と聞かれることがよくあります。
地域にあるフリースクールをいくつか案内することはありますが、特定の場所をおすすめすることはほとんどありません。
子どもに合うかどうかは実際に見学をしてみて判断できることだと思うので、相談の中では地域のフリースクールの情報をお伝えし個別に見学に行っていただくようお願いしています。
その際に、選ぶ際のポイントとして
- フリースクールではどんなことがしたいか
- 移動にかかる時間はどこまでならOKか
- 費用が家計的に大きく負担にならないか
- 通所のペースはどれぐらいだと通いやすいか など
このような点を踏まえて見学に行くようにお話ししています。

学習がしたいのか、同年代の子との交流をメインにしたいのかによっても選び方は変わってきます。
また、移動手段も電車とバスが使えるかどうかによっても、利用できる範囲がかなり違います。
中には、在籍校の子が確実にいないところがいいという理由から、電車を使って遠方まで通っている子もいました。
子どもが見学して通いたいと思っても、もしかしたら利用料が高くて利用することが難しいこともあるかもしれません。
なので、上記のようなポイントを踏まえてフリースクールの見学に行っていただくのがいいと思います。
ここではフリースクールだけでなく、行政が運営している適応指導教室についてもまとめてあります。利用手順についてもお話ししているので、参考にしてみてください。
不登校の際の居場所として、フリースクールだけではなく適応指導教室も利用することができます。そんな適応指導教室がどんなところかについてまとめてあります。
お住まいの地域にどんなフリースクールがあるのか知りたい場合には、在籍校のSCに相談するか
こうした本を参考にしていただくのもおすすめです。
地域ごとのフリースクール情報だけでなく、不登校の子どもにとっても役立つ情報が載っているためとても参考になります。
おわりに
今回は、 不登校の子の居場所につながるフリースクールについてお話ししていきました。
見学してみて通いたいと言っていても、実際に通えるかどうかはわからないところもあるかもしれません。
それでも、子どもが少しでも前向きな気持ちになれたことが何よりも大切です。
子どもが何かしたいなと思ったときに、今回のお話が少しでも参考になれば嬉しいです。
今回も読んでいただきありがとうございました。








