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現役スクールカウンセラーの子育て応援ブログ
スクールカウンセラー

不登校の相談で多い内容とスクールカウンセラーの実際の対応とは

スクールカウンセラーをしていると、相談の中でよく、

「他にもこんなことで相談される人はいますか?」

と聞かれることがあります。

そんな時は相談の内容にもよりますが、今までにあった相談の中で類似しているケースをお話をしています。

そこで今回は、実際の相談の中でよくある悩みを紹介しつつ、それに対する答えについてお話していきます。

不登校の相談でよくある質問

スクールカウンセラーの相談の中でもメインの内容ともいえる不登校の相談。

不登校に関する相談はさまざまなものがありますが、よくある質問として

不登校の相談でよくある質問
  1. 学校を休む日が増えていてこのまま不登校になってしまわないか心配
  2. きょうだいが不登校なので、つられてみんな不登校になってしまわないか心配
  3. 昼夜逆転の生活になってしまってどうしたらいいのかわからない
  4. 中学生の不登校で高校受験ができるか不安
  5. 別室登校をした方がいいのか悩んでいる・フリースクールには通わせるべき?

このような質問が出てきます。

①休みが増えてこのまま不登校にならないか心配

夏休み明けから休む日が増えてきて、このまま学校に行かなくなってしまいそうで心配です

こうした声が長期休暇明けや新年度の始まりにはよく出てきます。

少し休みが増えてきたな・・・

そうした子どものサインに気づけたことはとても素晴らしいことだと思います。

だからといって何もしないわけにはいかない。

こんな不安や焦りを感じているご家庭も多いのではないでしょうか。

今まで何の問題もなく登校できていたのに、急に休みが増え始めるとどうしたらいいのかわからなくなってしまうのは当たり前のことです。

具体的なきっかけがないケースも多いのですが、子どもの休みが増えるきっかけとしては、

  • 友達関係の悩み
  • 勉強の悩み
  • 先生との関係の悩み

こうしたものがよくあります。

大事なことは無理に悩みを聞き出そうとするのではなく、いつでも相談してもいいという雰囲気づくりをすることです。

子どものペースに寄り添った生活をしていくうちに、子ども達も学校の生活に馴染んで登校が安定してきた、というケースも少なくありません。

休み始めたタイミングでスクールカウンセラーに相談に行っていただくと、子ども達の状況に応じた対応策を一緒に考えてくれるので、寄り添い方がわからなくて困った時には相談してみるのもおすすめです。

②きょうだい全員が不登校にならないか心配

上の子が不登校で、下の子もそれにつられて学校を休みがちになっていて、このままきょうだい全員が不登校になってしまうのではないかと不安になります

不登校のきょうだいがいるご家庭からは、こうしたお悩みの声がよく出てきます。

  • 「なんでお兄ちゃん・お姉ちゃんは学校に行かないの?」
  • 「自分ばかり学校に行くのは嫌」
  • 「学校を休めるなんてズルい」

学校に行けている子どもたちからこうしたことを言われてしまい、どう答えたらいいのかわからなかったというケースも少なくありません。

親としても、子どもによって休んでいいのか悪いのかを変えることはとても悩ましい判断だと思います。

なぜ、学校に行けなくなっているのか。

そこを家族間できちんと共有することで、上記のような発言が減ることも考えられます。

そのうえで、他のきょうだいにも困ったことや不安なことがあれば同じような対応をすることを子どもの年齢に合わせて説明することが大切です。

子どもにとって学校が楽しい場所になっていれば、きょうだいが不登校でも学校に行きます。

まずは、子どもにとって学校が楽しい場所になっているか確認してみるのもいいかもしれません。

③昼夜逆転生活に困っている

学校に行かなくなった途端に、昼夜逆転生活が始まってしまって困っています

文部科学省の「令和2年度不登校児童生徒の実態調査」で不登校児童生徒の約4割は生活リズムが乱れていることがわかりました。

  • 日中は学校の友達に会うかもしれないから出かけられない
  • 親に口うるさく言われるから、日中は寝ていた方がマシ
  • そもそも日中にやることもないので、起きる必要がない

こうした子どもたちの声が、昼夜逆転生活をしている子からよく出てきました。

親からすると、それで生活リズムを狂わせるのはどうなんだ、という気持ちになると思います。

大事なことは、子どもが楽をしたいから昼夜逆転生活を送っているわけではない、ということを理解することです。

子どもは、日中に安心して活動できるものが増えてきたら自然と生活リズムも戻ります。

親子で一緒に楽しむ活動でもいいですし、子ども自身が楽しめる活動を日中に見つけられるような手助けをしていけると、昼夜逆転生活の終わりが見えてくるかもしれません。

昼夜逆転生活の原因に、起立性調節障害という病気が背景にあるかもしれないケースもあるため、気になったらかかりつけの小児科で相談してみるのもおすすめです。

④不登校の状態で高校受験はできるのか

受験生なのに全然学校に行かないので、高校受験ができるのか不安です

こうした相談は、中学校2・3年生の不登校の子どもの親からよく出てきます。

最近は、さまざまな選択肢が出てきたとはいえ、親世代にはなかった選択肢ばかりで戸惑うのは当たり前です。

  • サポート校って一体なんだろう?
  • 定時制なんかに行って社会でやっていけるのだろうか
  • 高校を卒業したらどうするんだろう?

こうした疑問が次から次に出てくるのは自然なことだと思います。

不登校の状態でも高校受験はできますし、高校卒業後に進学も就職もできます。

私の今までの相談の中でも、サポート校に進学して登校はなかなか安定しなかったものの、無事に卒業して大学にした子がいました。

それ以外にも、定時制に進学し安定した学校生活を送って、指定校推薦をもらって大学に進学した子もいます。

進学だけではなく、自分がやってみたいという分野で就職していった子もいるので、サポート校や定時制だから進路が狭まるということはありません。

上記の記事では、不登校の進路についてより詳しくお話しているので、よかったらこちらも読んでみてください。

⑤別室登校やフリースクールに行かせるべき?

不登校になって教室に入れないなら、せめて別室登校やフリースクールに行かせた方がいいでしょうか?

不登校になってしばらくしたケースで、よくこんな相談が出てきます。

結論から言うと、子どもによって変わるので一概にこうするのが正解、というのがあるわけではありません。

ある子には別室や保健室登校で安定して居場所づくりができても、他の子にはそもそも学校に行くのが辛くて難しい、というケースも少なくありません。

子どものエネルギーの溜まり具合によっても違ってくるので、こうなったら行くべきという明確な基準もないのが対応の難しいところです。

私自身、エネルギーが溜まってきたかなと思ってフリースクールなどを勧めてみて断られたり、まだまだ先かなと思っていたら急にフリースクールに通うようになったりと、いろいろなケースがありました。

どのケースでも大事にしていたことは、「こうするべき」という考え方を子どもに押し付けないようにして、子どものやってみたいを引き出すような支援を考えていくことです。

別室登校やフリースクールに行かせることが、不登校支援のゴールではありません。

子どもが、自分らしく楽しく過ごせる場所を見つけられることが不登校支援には大切なポイントです。

ご家庭だけで対応し続けるのはとても大変なことなので、お近くのスクールカウンセラーや信頼できる人に相談しながら一緒に考えられるといいのではないでしょうか。

おわりに

今回は、スクールカウンセラーの相談の中でよくある悩みについてお話させていただきました。

不登校の子どものことを気軽に相談できる場が少ないからこそ、みなさん相談の中で他のご家庭がどうしているのかを質問されるのかなと感じています。

最近では、親の会なども増えてきて情報共有の場も広がってきていますが、まだまだ敷居の高さに参加を見送っているご家庭も少なくありません。

今回の記事を読んで、少しでも相談の場につながるきっかけとなったら嬉しいです。

今回も読んでいただきありがとうございました。

次回は、スクールカウンセラーの相談の中で子どもの発達に関するよくある悩みについてお話していきます。