すくかうぶろぐ
現役スクールカウンセラーの子育て応援ブログ
スクールカウンセラー

子どもが学校を休みがちになってしまった、不登校にならないためにできることはある?

お子さんが不登校になってしまい、不安な気持ちを抱えているママたちもいるのではないでしょうか。

  • 「原因は何だろう」
  • 「このままひきこもりになってしまうんじゃないか心配」
  • 「ずっと学校に行かないつもりなのかな」

このようなさまざまな思いが出てくると思います。

子どもが家の中で閉じこもって外出したがらず、一日中ネットやゲームをしながら過ごしている。

そんな状態の子どもを見守るのは非常に苦しいことです。

まして、不登校になって間もない子どもをお持ちのママの不安は、計り知れないものだと思います。

そこで、今回は不登校になって間もない状態の時ご家庭で意識してほしいことについてお話ししていきたいと思います。

不登校になりたての時に注意することって何?

子どもが学校を休みがちになるなど、不登校になりそうな予兆というものを感じたママも多いのではないでしょうか。

そんな予兆を感じると、

  • 「子どもが休みたいと言っているけど、休ませてもいいのかしら」
  • 「どこまで背中押していいのかわからない」
  • 「一度休んだら休み癖がつきそう」

このような考えが次々と湧いてくると思います。

学校を休みたいと言っているお子さんにどう声をかけたらいいのか、非常に悩ましい問題だと思います。

  • 「学校は必ず行くところ」
  • 「子どもの本分は学業なんだから、休むのはダメ」
  • 「そんなことで休んでいたら、社会に出た時やっていけない」

こうした正論は子ども達もわかっているものの、言われるととても苦しくなってしまうものだと思います。

なので、もし声をかけるとするならば

  1. 「学校を休むなら学校がある時間帯はTVやゲームなどはできない」
  2. 「具合が悪くて休むなら、必ず病院に行く」
  3. 「困っていることがあるなら、いつでも助けてあげる」

この3つを言っていただくといいと思います。

①学校がある時間帯のTVやゲームの制限

学校を休んだ時に、日中にやることがなくてTVを見たり、ゲームをしたりしながら過ごす子どもが多いと思います。

しかし、学校を休むと好きな時に好きなだけTVやゲームができる、という状態はあまり子どもにとってもいい状態とは言えません。

学校を休む=家で自由に過ごせる

という図式にするのは時と場合にもよりますが、あまり好ましくありません。

普段、私が相談の中でお願いしているのは、学校の時間割ほど細かくなくていいので、家の中での過ごし方の時間割の作成をしてもらっています。

ざっくりと、午前中は自分の部屋掃除や洗濯物を干す手伝いをする、午後は少しだけ漢字練習をした後に公園でサッカーの練習をする、のような感じで大丈夫です。

大事なことは、学校がある時間帯は学校でできないことは家でもできない、ということを子どもとしっかりと確認することです。

不登校が長期化すると、この約束をするのは非常に困難になってくるので、学校を休みたいと言い出した時にまず約束していただくのがいいと思います。

②具合が悪い時は必ず病院に行く

  • 「お腹が痛いから学校に行きたくない」
  • 「気持ち悪くて布団から出られない」

こんな言葉が子どもから出てくる時もあるかと思います。

こんな言葉が出てきた時、ママたちは

「じゃあ、病院に行って診てもらおう」

という言葉をかけてくれているのではないでしょうか。

本当に具合が悪い子どもだと、その言葉に拒否することなく素直に従ってくれると思います。

しかし、「学校に行きたくない」という気持ちが強い子どもの場合、

「病院に行くほどではないから、行かなくて大丈夫」

と拒否するパターンもあるかと思います。

その言葉が出てきた時は、できればママ達には引き下がらずに必ず病院に行くということを徹底してもらえると嬉しいです。

病院に行かなくてもいいぐらいの具合の悪さで学校を休む、という中途半端な状態を認めてしまうと、同じ理由で何回でも休めると思われる危険性があります。

なので、具合が悪いという言葉が出てきた時には、必ず病院に行くということを約束としていただきたいです。

病院を受診してお医者さんに問題ないと言われたときに、本当に具合が悪いことが問題だったのか、それ以外の学校に行きたくない理由があったのか、ということを確認できるのではないでしょうか。

③困ったときはいつでも助ける

②のパターンとつながっているのですが、子ども達にとって「学校を休みたい」と言葉にすることは非常に勇気がいることです。

  • 「怒られるんじゃないか」
  • 「どうせ休ませてくれない」
  • 「でも学校に行くのもしんどい」

こうしたさまざまな思いを抱えながら言葉にしていると子どもが多いと思います。

school_boy_cry_walk.png (582×800)

なので、ママ達からは困ったときはいつでも助けてあげる、というメッセージを子ども達に伝えてもらいたいです。

学校に行きたくないという気持ちの背景に何があるのかを探りながら、子どもが困っていることに何か手助けできることはないか、そんな意識で声かけしていただくのがいいのではないでしょうか。

必ずしも理由がすべてわかるというわけではありませんが、ママ達がこういう気持ちでいるんだよ、ということを子ども達に知ってもらうことが何よりも大事だと思います。


 

こんな本も参考になるので、もしよかったら読んでみてください。

おわりに

今回は、不登校の予兆を感じた時に意識してほしいことをお話ししていきました。

どの話も、ママ達からすると基本的な「当たり前」のことのように感じるかもしれません。

しかし、「当たり前」をやり続けるということは簡単なことではないと思います。

なので、ママ達の中で「当たり前」の再確認につながれば、という思いで今回お話をさせてもらいました。

毎日忙しいママ達に、少しでもお役に立てれば幸いです。

今回も読んでいただきありがとうございました。

また次回も読んでもらえると嬉しいです。