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現役スクールカウンセラーの子育てブログ
スクールカウンセラー

【気になる】発達障害があるときに通う、通級指導教室ってどんなところ?

学校生活の中で、

  • 友達とのコミュニケーションがうまくいかない
  • 気持ちの切り替えが上手にできない
  • 発音が不明瞭、吃音がある

のような、お悩みを抱える子ども達がいます。

そんなお悩みに学校ではどのように対応してくれるのか、気になるママもいるのではないでしょうか。

今回は、上記のお悩みに効果的な通級指導教室についてお話ししていきます。

通級指導教室ってどんなところ?

通級指導教室とは、小・中学校に通う比較的障害が軽い子どもが、通常の学級に在籍しながらその子の特性に合った個別の指導を受けるための教室です。

普段の各教科の学習や給食などの時間はみんなと一緒に通常学級で過ごし、週1~月1の子どもの状態に応じた指導時間に通級指導教室に通い、子ども達それぞれの課題に合わせた支援・指導を受けることになります。

子どもが抱える課題によって支援や指導の内容が変わるので、教室の種類もいくつかに分かれています。そのため、在籍する学校にその子のニーズに合った通級が設置されていない場合もあり、地域で定められた他校の通級指導教室に通うこともあります。

私がスクールカウンセラーとして勤務している地域でも、在籍校には通級指導教室がないので、別の学区の通級指導教室がある学校まで通っている子どもが複数います。

通級指導教室は地域によっては毎回保護者の送迎が必要になってくるので、働いている保護者の方からすると利用には敷居が高く感じてしまうかもしれません。

どんな子が通級指導教室に通えるの?

文部科学省は、通級指導教室の利用に該当する子どもを

  1. 言語障害
  2. 自閉症
  3. 情緒障害
  4. 弱視
  5. 難聴
  6. 学習障害(LD)
  7. 注意欠陥多動性障害(ADHD)

と規定しています。

自閉症や弱視、難聴、LD、ADHDは比較的想像しやすいかもしれません。

言語障害と情緒障害はなかなかイメージがしにくいかと思いますが、言語障害は吃音など発音に課題がある状態で、情緒障害は選択制かん黙症(場面間黙症)などのような感情の表現方法に課題がある状態のことを指します。

それぞれの子どもの課題に応じて通級指導教室による指導を受けますが、地域によってはその子に合った指導を行える教室を設置していない場合もあるので、その点はお住いの地域に確認していただくといいと思います。

どうやったら通級指導教室に通えるの?

支援対象となる障害の明確な基準はありませんが、学級での学習の時間を抜けて通級指導教室に通うため、通常の学級での学習におおむね参加でき、一部特別な指導を必要とする程度とされています。

学校生活の中で学習面や生活面などに子どもが困難を抱えていないか、さまざまな面から判断して、学校と保護者とで必要性について考えていきます。

学校と保護者とで通級指導教室に通わせたいというニーズが固まったところで、以前お話しした就学相談などで親の希望や本人の障害の状況や困りごとなどを合わせて検討されます。

しかし、障害の明確な基準がないために「特別な指導を必要とする程度」の判断は、地域や学校によって異なる場合があります。

私が勤務している地域でも、同じような課題を抱えていても通えるかどうかの判断が分かれてしまった、ということが何度かありました。

通級ではどんなことをするの?

子どもの状況に応じた具体的な目標や計画を立てて、特別な教育課程を編成して指導が行われます。

特に必要があるときは、子どもの障害の状態に応じて各教科の内容を補充するための指導を行うこともできます。この「教科の補充」は、単に授業の遅れを補習するということではなく、学習上の苦手を克服する必要がある時にその子にあった方法で教科の学習が行われます。

たとえば言語障害のある子どもが国語の授業で苦手な音読の読む練習をしたり、算数障害のある子どもが筆算しやすいようにマス目のあるプリントでかけ算を学んだりする場合があります。

また、ADHDなど音読の際に飛ばし読みをしてしまう、といった場合には「リーディングルーラー」のような補助具を使った指導も行っています。

以下のような器具が「リーディングルーラー」の一種になります。

 

通う頻度はどのぐらい?

子どもの状況によってさまざまではありますが、だいたい週に1度~月に1度の間隔で指導を受けることになります。

子どもが抱える課題が改善されてきたら通う頻度が下がり、新たな課題が出てくるなどしたら通う頻度が上がる、などと臨機応変に対応していきます。

指導も個別での対応もありますが、子どもの抱える課題によっては小さいグループを作って指導を行った方が効果的なこともあるので、子どもの課題状況によってどの指導方法がいいのかを検討していきます。

私が相談を受けていた中でも最初は個別での指導を受けていたけれど、子どもの状態が落ち着いたことで小さいグループでの指導に移行したケースがあります。

最初の決定が絶対というわけではなく、子どもの状態に応じて適切な課題設定を常に更新して指導を行っていきます。

おわりに

今回は、通級指導教室についてお話ししていきました。

子どもの状況や学校の体制によっても、どのような支援が子どもに合っているかはさまざまです。

特に、発達障害の子どもの中には、得意なことと苦手なことのバランスが偏っていることがあります。学習の困難がなくても、コミュニケーションなどの苦手なところや特性にあった指導が必要になる場面が出てくることも少なくありません。

子どもが困り感を感じずに学校生活を送るための方法の一つとして、通級指導教室もその選択肢の一つとして考えてみるのもいいのではないでしょうか。

気になったら学校に問い合わせをしてみて、子どもと一緒に見学に行ってみるのもいいと思います。

もしかしたらコロナの関係もあって見学はやっていない、ということもあるかもしれません。その場合でも希望に応じて通級指導教室の先生とお話ができる機会を作っていただけるかもしれません。

また、通級指導教室に通わせた方がいいのか判断に困ったときには、担任の先生やスクールカウンセラーに相談していただけたら嬉しいです。

今回も読んでいただきありがとうございました。

また次回も読んでもらえると嬉しいです。