新年度の幕開けから早いものでもう1か月以上が経ちました。
新しい環境に馴染むのに精一杯だった子どもたちも、少しずつ慣れてきている時期でもあります。
新学期の疲れも出始めるタイミングでもあるため、GWでホッと一息ついた子どもも少なくないのではないでしょうか。
そうした中、
- 休みを引きずってるからか、朝なかなか起きられない
- 学校に行くのが面倒くさくなる
- なんだかやる気が感じられない
こうした気持ちを抱えている子どもも出てきます。
長期休暇明けは大人もなんだかやる気が出ないことも多いため、子どもを𠮟咤激励しているご家庭も多いと思います。
そこで、子どものやる気が感じられず「もしかしてうちの子五月病かも?」と感じた時にご家庭でできる対処法についてお話していきます。
そもそも五月病ってどういう状態?
五月病はこの時期に表れやすい症状として幅広く知られていますが、正式な医学用語ではありません。
新しい環境に慣れようと頑張りすぎたストレスがGWで気が緩み、緊張して張り詰めた糸が切れてしまった結果、無気力や気分の落ち込みといった症状を引き起こすこと
環境の変化に早く慣れようと頑張りすぎると、大人も子どもも心が緊張している状態がずっと続き、ストレスがどんどん溜まってしまいます。
新しい環境にわくわく・ドキドキしていた子どもが、5月の連休明けの頃にイライラしたりやる気をなくしてしまったりすることはよくあることです。
新しい環境に早く馴染まなければという頑張りが空回りし、気持ちが焦ってしまうことによって子どもの心と体に異変が起きるのかもしれません。。

では、こうした状態が子どもに起こった場合、ご家庭でできることはどのようなものがあるでしょうか。
子どもが五月病かなと感じた時の対処法3選
上記でもお話ししたように、新しい環境に馴染もうと頑張りすぎてしまうのは大人も子どもも一緒です。
ほどよく息抜きができる子ならそれほど問題にはなりませんが、あまり息抜きが上手じゃない子も少なくありません。
そこで、なんとなく子どもの様子が変だなと感じた時にご家庭では、
- 子どもの話を聞く時間を作る
- リラックスできる時間を作る
- 生活のリズムを整える
この3点を取り入れていただくのがおすすめです。

①子どもの話を聞く時間を作る
これは、子どもから無理に話を聞き出そうというわけではありません。
時間のある時に、日常会話の話題の一つ学校でどんなことがあったかのような話をさりげなく聞いてみるだけで十分です。
子どもによっては、学校の話をしたがらない子もいます。
そうした時には
「あなたがいつも学校で頑張っているのを知っているよ」
こうしたメッセージを伝えた上で、子どもの趣味の話に付き合うだけでも十分です。

子ども達の中には、この時期に気持ちが落ち込んでしまうことは良くないことだと考えてしまう子も少なくありません。
こうした子どもたちにはママ達の経験談を伝えていただくのも、子ども達の安心感につながるのでおすすめです。
自分の気持ちをじっくり聞いてもらい、ママ達からアドバイスをもらう。
そんな風に過ごしていくうちに、子どもたちも気持ちの整理がついていきます。
子どもが感じているストレスについて話を聞くツールとして、
こうしたゲームを活用してみるのもおすすめです。
- 自分がどんな時にストレスを感じやすいか
- どんな風にストレスに対処するのがいいのか
- ストレスを感じた時に自分にどんな変化が起きるのか
こんなことをカードゲームを通じて発見することができます。
複数人でやると、それぞれの違いも感じられてよりストレスに対しての理解も深まります。
②リラックスできる時間を作る
新しい環境に馴染もうとするストレスを解消するためには、休息の時間を意識的に作ることも効果的です。
最近、学校の保健の授業では休息を
- パッシブレスト(消極的休養)
- アクティブレスト(積極的休養)
この2種類に分類してその重要性について教えています。
①パッシブレスト(消極的休養)
パッシブレストとは、体を安静にしたり睡眠をとって休養したりといわゆる休息のイメージですぐに思い浮かぶような方法のことを言います。
新しい環境に馴染もうとしたストレスによって、心と体の疲れが溜まっている時に、しっかりと体を休めるということも非常に効果的です。

②アクティブレスト(積極的休養)
パッシブレストがなるべく体を動かさないで休むことだとしたら、アクティブレストはその反対で軽く体を動かすことによってリラックスする方法のことを言います。
運動不足を感じている時に、何だか体が疲れやすいと感じる方も多いのではないでしょうか。
そうした時に、軽い運動をして汗を流したら気持ちがスッキリした、という経験がある方も少なくないと思います。
子どもも同じで、ストレスが溜まっている時に軽い運動をすると、血行が促進されて自律神経も整って不安やイライラが解消されやすくなります。

- 軽いウォーキングやジョギング
- アスレチックなど遊びながら運動できるもの
- ストレッチやヨガ など
本格的な運動をするのではなく、あくまで少し汗をかく程度の軽い運動をして適度なストレス発散をすることが大切!
ストレスが溜まった時の対処法のことをストレスコーピングと呼びます。経験を積み重ねていくことで、ストレスコーピングも溜まっていきますが子どものうちは選択肢が少なくなりがちです。そうした時に、どんな風にストレスコーピングを増やしていくかについてまとめてみました。
③生活のリズムを整える
日頃から子どもたちの健康を考えて、生活のリズムを整えようといろいろと工夫していただいているママも多いのではないでしょうか。
子どもに元気で健康に過ごしてほしいと思うと、生活のリズムを整えることは欠かせません。
- バランスの取れた食事
- 規則正しい睡眠時間
- 意欲的に活動できる趣味
これらが満たされていると、それだけで心の元気が溜まりやすくなってきます。
どうしても五月病のような気持ちが落ち込みやすい時には、生活のリズムが乱れやすくなります。
そうすると、体の健康も損なわれてしまい結果的に心の健康を取り戻すまでに時間がかかってしまいます。
なので、できる限り生活のリズムを崩さないようにサポートしていただくのが、五月病の対処としては最も大切です。

心と体の健康はつながっているので、まずは体の健康を整えることを意識する!
おわりに
今回は、子どもが五月病かもと感じた時の対処法についてお話ししていきました。
大人も子どもも関係なく、新しい環境に馴染もうと頑張るストレスはとても大きいものです。
こうしたストレスに対する反応はだいたいが1~2週間で落ち着く場合が多いのが一般的です。
しかし、中にはなかなか回復せずに悪化してしまう場合もあるので、そうした時には学校の先生やスクールカウンセラーなどに相談していただくのがおすすめです。
相談していただくことによって、子どものストレスの背景に何が隠されているかを一緒に考えることもできるので、よりその子に合ったサポートの仕方が考えられるのではないでしょうか。

やる気が出ない時に無理やり活動的になろうとすると、大人でも疲れ果ててより何もしたくなくなってしまうことがあるかと思います。
子どもも同じ状況が起こっているのだと理解していただくだけでも、対応の仕方は変わってくるはずです。
現代社会はさまざまなストレスが多くなってきています。
そうしたストレスとの上手な付き合い方についても、ご家庭でお話ししていただくのもいいのではないでしょうか。
今回も読んでいただきありがとうございました。








