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現役スクールカウンセラーの子育て応援ブログ
不登校・登校しぶりへの対応

不登校の受験生は夏休みに何をすべき?後悔しないための過ごし方ガイド

夏休みが近づくと、多くの中学生とその保護者が「受験」を強く意識し始めます。

特に中学3年生にとっての夏休みは、学力を伸ばす大切な時期とよく言われています。

しかし、現在学校に通えていない、いわゆる「不登校」の状態にある生徒にとっては、そうした情報や周囲の雰囲気が強いプレッシャーになってしまうこともあります。

そこで今回は、不登校の受験生の夏休みの過ごし方や保護者のサポート方法について、お話していきます。

まず確認したい「不登校でも受験できる」3つの事実

1. 学校に通っていなくても、高校受験はできる

不登校の中学生であっても、高校入試に出願し、合格することは十分に可能です。

実際、毎年多くの不登校の生徒が公立・私立の高校に進学しています。

自治体によっては、内申点を加味しない受験方法を選択できるところもあるため、お住まいの地域の受験方法を確認していただくのがいいと思います。

内申点を加味しない受験方法で公立高校を受験する場合、本人の学力がしっかりと定着していることが前提になることがほとんどなので、その点は子どもともよく話し合っていただく必要があります。

 

2. 出席日数が合否を左右する学校は限られている

先ほどの話と似ていますが、公立高校の多くは入試本番の点数を重視するため、出席日数が直接の不利になるとは限りません。

一部の私立高校では内申点や出席日数が重視されることもあるため、志望校の募集要項がどうなっているかをしっかりと確認していただくといいのではないでしょうか。

学校説明会では、個別の相談時間を設けているところがほとんどなので、そうした場を使って確認してみるのもおすすめです。

3. 自分に合った高校を見つけることで、未来が変わる

通信制高校、単位制高校、全日制でも多様な学びの形を提供する学校が増えています。

不登校の経験を受け止め、個性として尊重してくれる学校もあります。

自分が学びたいことは何か。

こんな視点で探せたらいいのですが、なかなか中学校3年生でここまで考えられる子は少ないです。

  • 制服がかわいい
  • 授業時間が短い
  • プールの授業がない
  • 気になる部活がある

こんな些細なことでも大丈夫なので、子ども自身が「いいな」と思えるポイントが高い学校を探せるといいと思います。

実践的!不登校の受験生の夏休みの過ごし方プラン

1. 勉強面:無理せず、でも目標を持つ

1日30分の勉強からスタート

まずは短時間でもいいので「机に向かう習慣」を作ることが大切です。

気力が続かないときは、リビングで参考書を開くだけでもOK。

始めてみることで少しずつ気持ちのスイッチが入っていきます。

 

基礎教科から取り組む

英語・数学など、積み重ねが重要な科目を中心にしてみるといいかもしれません。

例えば英語なら中1文法、数学なら正負の数や方程式から復習していくことで基礎の積み重ねの土台ができます。

試験では、必ずと言っていいほど最初に基礎の問題が出ます。

積み重ねの土台ができていると、出だしでつまずきにくくなり試験で弾みがつけられます。

塾やオンライン教材の活用

通学が難しい場合、オンライン学習の活用も有効です。

YouTubeの学習チャンネルやスタディサプリ、すららなど、不登校にも対応しているサービスがあります。

私が普段相談を受けているケースでも、個別指導の塾でなら・・・と塾に通って受験対策をしている子が少なくありません。

こうした不登校の子どもの指導に特化したオンラインの塾もあるため、子どもの状況に合わせて塾選びをしてみるのもいいのではないでしょうか。

2. 生活リズム:朝に日光を浴びる習慣

朝、カーテンを開けて日光を浴びるだけでも体内時計が整い、睡眠の質が上がります。

午前中に少し活動することで、午後のだるさも軽減されるのでなるべく午前中に活動するよう意識するといいかもしれません。

激しい運動をする必要はないので、ストレッチなどの軽い運動を朝の時間に取り入れてみるのもおすすめです。

 

3. がんばれない日も受け入れる

気分が乗らない日も当然あります。

そんな日は、無理に何かをやろうとせず、「今日は心を休める日」と割り切る勇気を持つことも大切です。

見守る親の立場からすると、とても歯がゆく感じるかもしれません。

子どもなりのペースで進められるよう、さりげなく見守る姿勢を崩さないようにしても時にはうまくいかないこともあります。

そうした時も、必要以上に落ち込むことはしなくて大丈夫なので、「そんな日もあるね」と子どもと笑いあう時間にしていただけたらいいのではないでしょうか。

保護者にできること

声かけは「結果」ではなく「存在」に向けて

「今日は何時間勉強した?」ではなく、「起きられて偉いね」「顔が見れて嬉しいよ」といった声かけが、子どもの安心感につながります。

 

勉強の管理より「見守る」姿勢

保護者がスケジュールを決めたり、毎日チェックしたりすると、子どもは息苦しさを感じやすくなります。

本人の「自分でやろう」という気持ちを信じて待つ姿勢が大切です。

必要に応じて外部のサポートを

スクールカウンセラーや不登校支援NPO、通信制高校のオープンキャンパスなど、外の大人との接点を少しずつ増やすのも有効です。

具体的な1日の例(体調が安定している日の場合)
時間帯活動
9:00起床・朝食・身支度
10:00英語(YouTube学習)30分
11:00数学の問題集20分
12:00昼食・休憩
14:00好きな本を読む・ゲームなど自由時間
16:00運動(軽いストレッチや散歩)
18:00夕食
20:00リラックスタイム(音楽・テレビなど)
22:00就寝

※もちろん、体調に合わせて柔軟に変えることが大前提です。

 

夏の終わりに向けて

「できたことリスト」を作ってみよう

たとえ小さなことでも、「できた」を記録しておくと、自信につながります。

たとえば…
  • 毎日10分でも机に向かえた
  • 英単語を10個覚えた
  • 散歩に行けた
  • イライラしても怒らず過ごせた

進路について親子で話し合うタイミングに

夏が終わる頃、どんな高校がいいか、どんな生活をしたいかを少しずつ話し合う時間を設けるといいと思います。

塾や学校、スクールカウンセラーなどの第三者を交えて考えるのも◎。

おわりに

不登校であることは、決して「負け」でも「終わり」でもありません。

むしろ、自分の心と丁寧に向き合った経験は、将来の大きな力になります。

夏休みは、「焦らず、自分のペースで進む」ことができる貴重な時期です。

不安になったときには、少し立ち止まり、深呼吸してみてください。

進む道は、ひとつではありません。

子ども達にとって最善の選択が見つかるよう、心から応援しています。

今回も読んでいただきありがとうございました。

 

※この記事には一部生成AIの文章が使われています。