今回はスクールカウンセラーに相談に行く際のポイントについてお話したいと思います。
私のところに相談に来てくれたママの中に、
「どんなことを話せばいいですか?」
と質問される方が時々います。
スクールカウンセラーに相談するということが特別なことのように感じて、何から話せばいいのかわからなくなってしまう気持ちもよくわかります。
なので、今回の記事を読んでいただき、これからスクールカウンセラーに相談に行くママの参考になれば嬉しいです。
スクールカウンセラーに相談に行く際の注意点は?
特にNGな相談というものがあるわけではないので、こういう相談をしないでほしいということはありません。
具体的な相談項目は前回の記事を参考にしてください。
私個人が相談に来てもらう際にママたちから聞きたいことは
- 今、何に困っていて相談に来たのか
- ご家庭内でのお子さんの様子
- ママから見たお子さんのいいところ
の3つが特に聞きたい項目です。
①今、何に困っているのか
これは、相談のメインとなる部分になると思います。
スクールカウンセラーに相談に行くとなった場合のつながり方は、
- 個人面談等で先生から相談に行くように勧められる
- ママが自分で心配になって相談に来る
の2パターンがほとんどだと思います。
後者の場合は具体的な場面があっての相談になると思うので、ママもお話ししやすいのではないでしょうか。
しかし、先生から勧められての相談の場合、ご家庭内ではさほど気にならないから何を相談したらいいのかわからない、というママもいるかと思います。
そのときには、先生からどのような話があって相談に来るように言われたのかをお話ししていただけると非常に助かります。
なので、どんなことに困っていて、どんな風になってくれればいいなと思っているのか、ということを聞かせていただきたいです。
スクールカウンセラーは、ママにどんな風に困っているかをお話ししていただくことによって、学校内での支援の方法やご家庭での対応についての方向性を一緒に考えていくことになります。

②ご家庭内でのお子さんの様子
ここでは、
- きょうだいがいるのか祖父母が同居しているのかなどの家族構成
- お子さんのこれまでの成長過程(成育歴と呼ばれることもあります)
- ご家庭でどのように過ごしているか
などについてお話していただきたいです。
家族との関係の中ではお子さんのご家庭内での立ち位置、成育歴の確認ではこれまでの成長過程の中で気になる場面はなかったか、ご家庭内での過ごし方では学校場面以外での活動はどのようにしているのかを伺いたいです。
これらがわかることによって今回困っていることがご家庭内でも出ていることなのかやこれまでの成長過程の中でも見られたのか、学校場面以外でも本人が困っていることはあるのかなどが整理されてきます。
そうすると「今」だけの問題ではなく、これまでの積み重ねによっての問題なのかどうかも見えてくると思います。
そうした状況を整理していきながら、今回困っていることの問題点はどこにあるのかを探っていくことが、今の困ったを解決するためには必要になります。

③ママから見たお子さんのいいところ
相談に来ていただいたママにお子さんのいいところを聞くとたまに
- 「すごく手のかかる子でいいところなんて1つもない」
- 「困っているから相談に来ているのにいいところなんて関係ない」
という言葉が返ってくることがあります。
なぜ、私がお子さんのいいところを聞きたいのかというと、いいところに目を向けて困っているところから目を背けろ、というわけではありません。
ママから見たお子さんのいいところ=そのお子さんが持っている強みと考えて、困っている部分をフォローできる力に変えられないかを見ていきたいのです。
また、困ったことにばかり捕らわれてしまうとママもお子さんもしんどくなってしまうので、いいところも含めて全体的にお子さんを見られるようになっていただく目的もあります。
そうすることによって、ママ自身がお子さんを認めてあげられるようになり、対応の仕方にも変化が見られるようになったことがこれまでの相談の中でも多々ありました。

おわりに
今回はスクールカウンセラーに相談に行く際の注意点をお話ししました。
これは私個人の意見なので、皆さんのところに来ているスクールカウンセラーには当てはまらないこともあるかもしれません。
それでも、今回お話しした内容をママたちの中で整理していただいて、相談に行く足掛かりとしてもらえると私としては非常に嬉しいです。
何か特別なことでなくても、相談の時にはたくさんお話ししていただきたいです。
お子さんとママがいきいきと学校生活を送れるように、サポートできるのが私としては何よりも嬉しいことです。
ぜひ、スクールカウンセラーへの相談を特別なものではなく、日常の困ったことをサポートしてもらう場所として考えてみてください。
今回も読んでいただきありがとうございました。
また次回も読んでもらえると嬉しいです。








